2014年5月22日に発生したタイ国軍によるクーデター COOLが簡単に説明します
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2014年 クーデター

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2014年5月22日に発生したタイ国軍によるクーデター
COOLが簡単に説明します

2014年5月22日 タイ国軍隊のプラユット陸軍司令官によりタイ全土の全権掌握という発表がありました。これに伴い5月27日現在でも、22時から5時までの夜間外出禁止令が発令されています。
今回のクーデターはどのようなものなのか、COOLバンコク独自の解説をしてみました。
まず今回のクーデターに関わる過去数年間の出来事を時系列で表します。

2006年 タクシン首相外遊中に軍がクーデター タクシン氏は海外に亡命
2007年 軍政から民政への移行のため総選挙 タクシン派が勝利
2008年 反タクシン派による空港占拠事件
2010年 タクシン元首相支援団体によるデモ事件
2013年 タクシン氏の実妹であるインラック首相政権による政治犯恩赦法案に対する反政府デモ開始
2014年 クーデター

【タクシン氏の影響】
2001年、元警察官僚であったタクシン氏は第31代の首相に任命されたものの、5年後に王室批判と汚職政治家の烙印を押され軍隊によるクーデターにて失脚。しかし在職中地方貧農層へのバラマキ戦術により貧困層から絶大な支持を得ているため、2006年のクーデター以降も選挙では勝利し続けている。

【反政府デモ1】
2013年、タクシン氏の実妹であるインラック首相在籍の政権与党がタクシン氏帰国への道を開くため政治犯恩赦法案を国会へ提出、これに異議を唱えた反政府グループがデモ活動を開始、結果法案成立は見送られた。

【反政府デモ2】
インラック首相在任中、中国からの鉄道車両購入や農家からの米買取制度など複数の案件で贈収賄疑惑が浮上し、 反政府グループが攻勢を強め、デモ活動を継続。

【憲法裁判所により首相失職】
2014年3月、反政府グループによる訴えに応じ、憲法裁判所がインラック首相の人事不当介入を認め、憲法違反との判決を下し失職。

【タクシン派デモ】
インラック首相失職を受け、タクシン氏支援団体によるデモが発生、反政府デモとの直接的な衝突は起きていないものの、一触即発の状態であった。

【軍隊の位置】
日本語で書けば「タイ国軍隊」となるが、正式名称は「Royal Thai Army」であり、「Thai Army」ではない。即ち一般的な国家では軍隊は政府の一部として存続し、国家の最高権力者である首相又は大統領が命令権・指揮権を有するが、タイの場合は国王又は王室に属する軍隊であるため、政府による管轄機関ではない。
一般的なタイ人の認識としては国王が国のトップ、次が軍隊であり、政府はその下の組織として捉えられている。

【COOLの見解】
今回クーデターに踏み切ったプラユット陸軍司令官は、まず5月21日に戒厳令を発し、テレビやラジオなどの公共放送機関の活動を管理下におきました。これはタクシン氏の影響力がこれらの公共放送機関にも及んでいるため、事実と異なる報道を抑制するために行った行動です。同時に政府・反政府の団体へのデモ解散指示でもありました。
次に22日と23日にタクシン氏支援団体幹部、反政府団体幹部及び与野党幹部を一同に招き、事態解決のため協議を進めましたが、いずれの団体も自己の主張を押し通すのみで進展が見られなかったため、2006年のクーデター以降中立であった立場を変えクーデターに踏み切りました。
同司令官は、過去数年間における国内の状況を異常な事態と捉え、従来通りの選挙による解決では資金力に勝るタクシン派が常に勝利を得続ける可能性が高く根本的な解決は出来ないと判断し、思い切った改革を行うため一時的に軍が政権を執るという行動に出たものと思われます。
過去に武器を使用しての過激なデモ活動を行ったタクシン元首相支援団体の幹部は拘束し、反政府デモ隊には解散を命じ、それぞれの団体が冷却期間を置く事により沈静化を図りながら政治改革を進めるという手法を執るものと思われます。
日本とは異なり買収工作が容易に可能な国柄であるため、一般的な民主主義とは異なる形のタイ風民主主義を確立するため、必要に応じては憲法も改正しタイの将来を切り開こうとしているように思われます。

今回のクーデターでは軍の「本気」が感じられ、軍の指示に従わず武装するような過激なグループに対しては明確な対応措置を執ることが充分あり得ますので、夜間の外出禁止令を遵守し、軍隊へのデモなどが行われている場所へは決して近付かないで頂きたいと思います。
その反面、朝からのツアーや買い物、観光やゴルフなど、デモと関係の無い場所では平常通り楽しんで頂くことは現在でも問題ありません。

25日以降、政権を奪われたタクシン氏支援団体による反クーデターデモが一部で行われていますが、大きな衝突などは起きていません。

2006年のクーデターから始まったタクシン氏に纏わる政治がらみの問題、出来るだけ早く平常の状態に戻って欲しいと思います。
今後のRoyal Thai Armyの行動に注目していきましょう。


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